Cleaning Up The Business

【本日の一枚】

Smooth Reunion / Cleaning Up The Business (2008)


ジャジーな音の昇華

スウェーデンの2人組によるアルバム。昨年「Scandinavian Bus Mentality」(絶対に隣に座らんのかねえ〜)というアルバム(EP)をリリースしている(CD-R)。本blogでもその際に取り上げたのだが、あまりのSteelyっぽさに思わずグッと身を乗り出したことを今でも覚えております。今回のフル・アルバムはZINK MUSICよりのリリースとなっており、昨年のアルバム同様に、間口の広い彼らの音楽性を堪能できるつくりになっております。

AirplayやAl Jarreau、Bobby Caldwell,にMarilyn Scott、Earth, Wind & Fire、Gino Vanelli、Michael Ruff, Per Lindvall, Vinnie Colaiuta, Chaka Khanといったアーティストの影響下にあることを公言しているドラムのSamuelとMiles, Steely Dan, Nils Landgren, Coltrane, Shorterといったjazz系の影響が大なguitarのJosefの二人が絡んでいるのだからおいしくない訳がございません。全曲をJosefが書いていることもあり、今回は(も)典型的なWestcoast色よりはむしろSteely DanをベースにしたようなJazz的なアプローチが目立ちます。しかしながら、そこに展開される音楽に「難解」という文字は当てはまらず、一瞬にして部屋の空気が「浄化」されるような感覚を覚えます。Steelyの「Aja」(アメリカ・オリジナルLP)と同様に、どっしりした感じと言いますか、全ての楽器の「座り」がよく、プロダクション面でも随分と計算された音なのではないでしょうか?(Youtubeの映像を見ると、そんな気はしませんが(笑))

Steelyに関してまだまだ不勉強な私は、ただただ「心地良いなあ」的な感じで楽しんでいるんですが、オススメは#5“Mr. Mullet”。上記に挙げたアーティストの影響が手に取るように見える、最も適した曲ではないでしょうか?#4〜この曲への流れはもう最高です!#8“The Connection”はYoutubeでも見る(聴く)ことができます。そのほかとしては, いろんなアーチストが浮かんで顔のニヤケル#1“BMPD”や、愛の持つ3つの側面を見事に端的に表現した#10“Difficult/Dangerous/Beautiful”などでしょうか。

 サウンドが「ジャズ」そのものではなく、あくまで「ジャジー」であることもSteely的であるともいえますが、「まずは言葉ありき」で曲を組み立てていったSteely(70s)の歌詞と比較しても、抽象的であり、かついろんな側面からのアプローチが可能そうという点では共通している気がします。(何かカリスマ性というか信念のようなものが感じられないのは若さゆえ?)

Crusin' Musicさんでかなりお安く手に入れることが出来ますよ。

◆HP: http://www.smoothreunion.com
MYSPACE: http://www.myspace.com/smoothreunion
Crusin' Music: http://hwm7.gyao.ne.jp/cruisinmusic

【到着】

◆NEWMAN / DECADE
◆Rick Springfield / Venus In Overdrive・・・これはオススメ。新譜です!
◆Kim Hill / Testimony
◆Brent Bourgeois / Come Join The Living World
◆Kazu Matsui Project / Pioneer など