Summer Rain
【本日の一枚】
Keyboard Artist/Producer/Composer/Arrangerである彼が日本でのみリリースしたいわゆる『Alfa盤』の2枚のうちの一枚。偶然近くのB○○○ Of○で250円(!)で発見、救出したものです。
青年期の彼は周りがロックンロールに夢中な時にJazzやBe-Bopに取り付かれ、Oscar Peterson, Chick Corea, Herbie Hancock, そしてorganistであるJimmy Smithなどを聴き漁っていたようです。
その後自ら音楽を作る喜びに目覚めた彼(金銭面も関係あるらしいけど)は、徐々にスタジオ作業をメインにしていったようです。その結果が初期3作のようですね。(下記参照)(本人もHPで言っていますが、80s半ばということもあって、なつかしい髪形をしていますねえ。)
QUIET TIME 1987 TBA RECORDS
SEARCHING THE HEART 1988 TBA RECORDS
TIM HEINTZ 1989 TBA RECORDS
1989年リリースの『Tim Heintz』には有名な“Dear Jacqui”が収録されています。
その後冒頭にあるように日本のみのリリースということで、下記の作品2作品をリリースしています。
ANGEL COAST 1990 WARP/ALFA (JAPAN)
SUMMER RAIN 1991 WARP/ALFA (JAPAN)
そういったスタジオ作業を通して80sにはChaka Khan や Michael McDonald、Boz Scaggsなどとのツアーも経験したようですね。
作品提供の数や参加作品となると膨大な数にのぼる彼の活躍、ぜひHPでチェックしてみてはいかがですか。(個人的に目をひかれたのは、AL JARREAU /TOMORROW TODAY、FOURPLAY /SNOWBOUNDあたりでしょうか)
ということで本作『Summer Rain』ですが、基本AOR / Smooth Jazzといった趣のゆったりとしたピアノ・ベースの曲が多く、非常にリラックスして楽しめる好盤となっています。特筆に価する『これぞ名曲!』的な曲はないのですが、どれもが平均クオリティを軽く超えた『これぞプロの仕事!』というポテンシャルの高さを確認できます。プロデュースはKazu Matsuiさんのようですが、どのくらい楽曲に関わっていたのかはクレジットからは知ることはできません。
タイトルから私が連想できるのは土砂降りの雨ではなく、キメの細かいシルクのような雨なのですが、まさにそんな情景が目の前に広がります。そんな気持で聴くと、一見パッとしないジャケット・デザインも高台から望む雨降る光景ということで、しっくりとくるのですが。
これからの季節にぴったりの1枚と言えるでしょう。