Son OF Arthur

【本日の一枚】

SHEM / Son Of Arthur (2001)

SHEM: Son Of Arthur

長年バックミュージシャンとしてのキャリアを積み重ね、その中で培われたものが一気に花咲いたようなアルバムがこちら“Sons Of Arthur”です。

bass, guitar, piano, drums, percussion, bodhran, といった楽器類だけではなく、vocalに関しても全てに関わったアルバムです。(ストリングスや一部の楽器を除いて。もっとも専門はBassのようですが)余計な装飾は一切なく、リズムがリズムであるように、またメロディがメロディであるように作られた稀有なアルバムではないでしょうか。

最近ではKenny Logginsと一緒に活動したりしているらしい彼(Ambrosiaとも関連が深い)、他にも"Classic Hits Live"と呼ばれる往年のヒット・ソングをGary Wright, John Ford Coley, Al Stewart, Dave Mason Ambrosiaが歌うツアーのミュージック・ディレクターもしていたようです。80年代にMr. MisterTotoを混ぜあわせ、さらにJourneyも混ぜたような(私にとってはたまらない魅力を感じる)The Doctorsというバンドを率いていた(後一歩でメジャー・ディールに手が届かなかったとか)彼が後にLAに出てセッション活動をしていたそうです。彼が一緒に仕事をしたのは上記のアーティストの他にも、Tom Jones, Steve Perry, Michael McDonald, Patty Austin, Christopher Cross, Marie Osmond. Dave Koz, Jim Messinaなど凄い面子が揃っています。
彼の音楽にはYes, The Police, Stevie Wonder, Chick Corea, Gino Vanelli, Earth, Wind and Fireといった彼が聴いてきた音楽の影響とともにクラシックの影響も聴いてとれることに気づいたでしょうか?実は彼、Herbert von Karajanの大ファンでもあるそうです。オススメはちょっと哀愁の漂うメロディが美しい#2"Trapped Inside Myself“、ちょっとAlan Persons Projectの“Since The Last Goodbye”に似ている(?)#6“Someone I’ve Never Been”、ボッサ・リズムが心地良い#9“Reality/ Fantasy”と#11“Tiffany”、ギターのアルペジオからストリングスへの展開が美しい#10“Born To Take The Fall”あたりでしょうか。
近い将来、Shem - Over Timeという題名の未発表音源を発表する構想があるとのこと。その中にはThe Doctorsの音源も入れたいということなので、目を離さずにいたいものです。

【追記】Shemさんに未発表音源のCDのリリースについて聞いてみました。現在も作業中なんですが、まだ未定だそうです。The Doctorsの音源も入るそうです。

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◆HP: http://shemsite.com 
MYSPACE: http://www.myspace.com/shemsite