flight1974

【本日の一枚】

The Robertson Brothers / flight1974 (2008)


オーストラリアのAOR/POP Groupの新作。前作“Here”は名盤1st“Symmetry”に比べてメロディは勝るとも劣らずという具合だったんですが、エレ・ポップ色が強く、それがリスナーの間で賛否両論分かれたところでした。私個人としては全く気にならず、むしろ色艶の増した極上のメロディに感心しきりだったことを覚えております。誰を近いところで挙げるか・・・という話でよく引き合いに出されるのが、一連のBOYS GROUP(Back〜など)。ハーモニーの作り方やバラードなんかには「なるほど・・」とうなずけるところはあります。私的に1stから漠然と思っていたのはやはり同郷のRick Priceあたりでしょうか。

さて感じの本作ですが、まるでCaleb RowdenあたりのCCMと比較してもいいようなPOP AmericanなSoundの#1“Every Minute Of The Year”からスタートします。続く#2“The Language Of Heaven”はシングル。相変わらず洗練されたメロディと完璧なハーモニーが聴く者の心をガッチリと掴みます。そういう点では次の#3“Not Beautiful”もそうなんですが、クオリティ全般が何かこう一段上のレヴェルに上がったような感じを受けます(この曲もストリングスに導かれた感動的なバラードですね。映画のサントラにでも使えそう・・(笑))が、ここまで聴いてきて何かいままでとはちょっと方向性が違うな(特に前作とは)と感じていました。

そして#4“A Million Ways”〜#6“The Time It Takes”で私の考えが確信に変わります。今回彼らが目指したのは今までよりももっと大きな枠での描写であり、その大きな流れの中に自然に身を任せているような作り方をしているな、と。決してそれがオーガニック的な方向に全面的に向かっている訳ではなく、言葉は適当でないと思いますが、ハリウッド的に大げさに決めるところは前作までと同じようにしっかりと決めつつも、彼らが幼い頃から慣れ親しんできただろう音のエッセンス(例えばSeals and Crofts、Michael McDonald、Eaglesなど)が十二分に使われているんだろうなという感じがジャンルを越えて感じられます。全曲シングル・カットが可能なほどの魅力を兼ね揃えた楽曲が最大の彼らの武器ですね。ちなみにプロデュースから作曲まで全面的に関わっているBobby E. BoydはあのRascal Flattsの“Bless The Broken Road”の作者でもあり、今回の路線も十分に頷けます。
しかし、この手のオーストラリア盤って手に入れにくいですし、すぐに貴重盤扱いされますよね。あのShannon Noll同様に。(私はCruisin’ Musicさんにお世話になりました。)

◆HP: http://www.robertsonbrothers.com.au
MYSPACE: (Robertson Brothers) http://www.myspace.com/robertsonbrothersmusic
MYSPACE: (Robertson Brothers U.S. Site) http://www.myspace.com/robertsonbrothersus
MYSPACE: (Bobby E. Boyd) http://www.myspace.com/banderabob
◆CRUISIN’ MUSICさん: http://hwm7.gyao.ne.jp/cruisinmusic