Left Of A Dream

【本日の一枚】JEFF LARSON / LEFT OF A DREAM (2008)

JEFF LARSON: Left of a Dream

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Fragile Sunrise”、“Sepia”、“Swimming in the Make Believe”といった代表作3作でウェストコースト・ファンの心をグッと鷲掴みにした彼の新作が「LEFT OF A DREAM」です。今作はNew-Surfからではなく、Jeff Larson Musicからのリリースということで、完全なプライヴェート盤といった感じです。(うすい見開き紙ジャケです)
 前作“New Antiques”やその前の“Two-Part Confessional (part 1)”なんかでは、上記3作よりもある意味「懐を大きく」したような「Jeff Larson独自の」音を作り上げていました。今作ではその音をさらに広げ、それに初期からのスタイルをブレンドさせたようなさらに進化した音が聴けます。
 先に挙げた3作と比較して、その音作りは素朴で、アクースティック中心の隙間の多い作りですが、これが非常にうまく機能しています。今回もGerry BeckleyとDewey BunnellのAmericaコンビJeffery Foskettが参加、興味深くかつ美しいバックグラウンド・コーラスなどを聴かせてくれてます。
 メローでスイートな感じの#1“Wake Up”で「オッ」と引き寄せられるも2分ほどの小曲で、ちょっとした欲求不満に(笑)。今回のアルバムを何度か通して聴いてみて思ったのは、初期3作のような“breezy”な感じというよりは、もっと“sunny”な感じであり、車やバイク・自転車といった乗り物に乗りながらウェストコーストの風景を楽しむといった感覚ではなく、実際に街に入っていって、自分の足で歩きながらその土地の息吹を感じるといった趣でした。レイドバックした雰囲気を漂わせつつも、その周りに爽やかな「風」―初期の「風」とは若干違う―を感じられる良質のCalifornia Soft Rockですね。その他、歌詞が秀逸な#3“Ghost Of San Miguel”#5“Threat of Rain”、良質のPop Song#4“Red to Rust”、ちょっとJoshua Kadison辺りが持つ「せつなさ」を60s Popsに投げ込んだような#6“Where Is Indio, CA”、Americaっぽいアクースティック作品#7“Karen”、前作からの流れが色濃く出ている#9“California Rail”、私のイチオシ#11“Easy On Me”(どこかドリーミーな感じが心地良い!)などがオススメか。
 代表作3作が好きな人にはもちろんのこと、まだJeff Larsonという才能に触れたことのない人への「入門編」としてもオススメできそうなアルバムです。(このアルバムを最初に聴いてから代表作3作に入っていったらどんな感じなんでしょう・・・ちょっと興味あり)月並みですが、Beach Boys・Byrds・America・Eagles・Pocoといったアーティストに興味を持っている人にはマストでしょう。

◆HP: http://www.jefflarson-music.com
MYSPACE: http://www.myspace.com/jefflarsonmusic
MYSPACE(Jeffery Foskett): http://www.myspace.com/jeffreyfoskett
MYSPACE(Gerry Beckley): http://www.myspace.com/gerrybeckley

【代表作3作】
JEFF LARSON: Fragile SunriseJEFF LARSON: SepiaJEFF LARSON: Swimming in the Make Believe
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【その他のアルバム】
JEFF LARSON: Two Part Confessional (pt 1)JEFF LARSON: New Antiques
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【追記】

The Cross Eyed Rambler

元HousemartinsやBeautiful SouthのPaul HeatonのSolo Albumのお知らせを何とPaulさん本人からいただきました。
詳細はこちらで。
◆HP: http://www.crosseyedrambler.com
MYSPACE: http://www.myspace.com/paulheatonmusic