Dreamtown

【本日の一枚】

JANGO / DREAMTOWN (1999)


Dreamtown

Los Angelsベースのセッション・ミュージシャンで結成されたプロジェクト。「Dreamtown」はその1999年のアルバム。
♪Welcome to the dreamtown〜というメロディがインプロビゼーション中のようなAlto Saxの音に被り、アーバンな雰囲気漂う1曲目が始まります。なかなか面白い始まり方ですね。一聴したところでは、アダルト・コンテンポラリーチックなヴォーカル・メロディーがポップ・ジャズ・フィールドの音に乗るというある意味典型的なスムース・ジャズ手法をとっていると感じるのではないでしょうか。しかしながらこれがなかなか豊富なヴァリエーションをお持ちのようで。(笑)#2“City Of the 2nd Chance”や#6“Dreamtown” #10“Message To Ramona”といった曲の中にSteelyの影を見る方もいるのではないでしょうか?またPaul CarrackAceのといったほうがいいか)の“How Long”のカヴァーもあり。(#4)パブ・ロックの代名詞的なこの歌、恋のゆくえが悪い方向にいったとか何とかそんな風にもとれる歌詞なんだけど、Aceのメンバーが内密に他のバンドとも活動をともにしていたことにPaulが気づいたことからできた曲とかなんとか・・。今回初めて知ったというか、そういえば・・と気づかされたのが、PaulってあのJazz Rock BandWarm Dustのメンバーだったんですね。以前は本当によく聴いたバンドです。とてもカッコイイバンドなんで未聴の方にはオススメですね。もちろん、このJangoヴァージョンの“How Long”もなかなかですよ!んで、Victor Feldmanのペンによる#3“With Your Love”は賛否両論あるようですが、私は個人的に全然OKな範疇ですね。コマーシャルな展開をとることの何が悪いのでしょう?#5“7th Journey”はインスト物。ちょいとダレルか?#7“Driftin’”はリーダーであるSteve NievesのSaxが素敵。ストレスなく聴けることもポイントなのでは?#8“Too Much Time”は私好みのリズムを持つしっとりとした展開を持つ佳曲。ちょいと毛色は違うけど個人的にはDavid PackVertical Disbelief (That's Not Me)的なヴァイブを感じます。こういう曲好きなんですよねえ(笑)。#9“Kings Road”#11“Sunset to the Sea”はまたまたインスト物。しかしながら、こちらはアレンジ次第では名曲に化けそうな気も・・。ラストを飾る#12“Golden Fool”はダンサブルなリズムにタイトなメロディが印象的。(個人的にはあまり・・)

内容的に散漫であり、ポイントが絞れていないなあという印象はあるけども、技術力では何も問題はなく、自分も含めて購買層がそもそも「ポイントのしぼれたアルバム」を求めているかどうかを考えると、これはこれでいいのかも。批評家の方々にしてみれば“Outright Elevator Muzak on Soulless”なのかもしれませんがね。そもそもそういう人たちと我々の“Dreamtown”の定義が違うんでしょう。あまり難しく考えることなく、純粋に楽しみましょう!

なお、中心メンバーのSteve Nievesの近況がこのように示されていました。

Finally, Steve continues to stay involved in the worship ministry at his home church of The Packinghouse in Redlands, CA. Please stop in whenever you visit the Southern California area........Peace!


うれしい誤算でした。(2006年にはKenny Logginsのツアーにも参加しています)

MYSPACE(Steve Nieves): http://www.myspace.com/stevenieves
(アップされている音源で“Kool Down EZ”というのがあります。どうやらJANGOの音源のようですが、カッコイイですね)

【Warm Dust】

And It Came to PassPeace for Our Time/Warm Dust