Hold Om Mig

Morten Fillipsen


【本日の一枚】
Morten Fillipsen / Hold Om Mig (2003)

激務がとりあえずひと段落したということで、何か押し付けがましくない、自然なハードポップはないかと棚をかき回し、出てきた一品。デンマークのお兄さんの2003年作。

 あくまでアクースティック主体の爽快なPOP ALBUM的な側面とリリカルなメロディが特徴的な側面の両面を兼ね揃えた強力盤。どの曲においてもツボを押さえたようなブリッジからサビにかけての展開はニクイほど。ちょっとしたコードの使い方やどこか悲しげなイメージが付き纏うんだけども、重苦しさを微塵も感じさせないメロディにもセンスの良さが感じられる。

 絶好調チューン#1“Flammer Overalt”から始まり、どことなく欧州的な哀愁が感じられる優しいメロディが印象的なミドルナンバー#2“Sagde DuJa Eller Nej”、軽快なリズムに乗ったガッツポーズもんのメロディが一聴の価値アリの#3“Du Er Ikke Som De Andre Pi’r”と続きます。メロディの緩急のつけ方の素晴らしさは特筆もん。そして続く#4“Jeg Ved Det Godt”は包容力たっぷりなメロウなナンバー。若すぎる(?)彼の声にはちょいと不釣合いな部分もありかと(笑)。#5“Hold Om Mig”はタイトル・トラック。どこまでも続くような青空のように(なんて形容は余計ですね)爽やかで軽快なナンバー。ここで不覚にも小さくガッツポーズが出てもおかしくはない、ハードポップキラーな一品。一転して#6“Den Sommer Vi Havde”と #7“Ku’ Du Bli’ Et Sekund Endnu”はどこか・・・やっぱり北欧だったと思うんだけど・・・特徴的な悲しげなメロディが印象的。現地語で歌われていることもその要因の一つなんでしょうか。#8“Et Skridt Tilbage”はまたまたうって変わっての爽快なPOP ナンバー。さらっとドライな歌い方はこの曲にとてもフィットしています。#9“De Kys”女性バッキング・ボーカルのサビでの活躍が見事。#10“Pluds’lig Forbi”の哀愁溢れるナンバーはどこかPatrik Isakssonあたりを彷彿させるところもありますね。#11“Venter Kun Pa Dig”はやはり欧州的な香りを感じさせるメロディが印象的。アレンジが変われば立派なユーロビートサウンドとしてもいけそうな・・(笑)。そしてラストを飾るのが#12“TÆNK FØR DU SLÅR TIL”へど続きます。唯一残念なのが、この曲に私が魅力を感じられないこと。この曲がなきゃなあ・・・。

 とまあ、疲れを飛ばしてくれる爽やかなサウンドに久々に触れ、何だか少し元気が出ました。棚出し成功!?
現在はApprenticeというバンドで本作とは全く方向性の異なる興味深い音を出しているようですね。(現在も存在しているのかは不明ですが)ちなみに彼は2002年のMGP(Danish Kids Song Contest)において第2位を獲得したことで有名になったとか。やはりその路線だったか・・。



MYSPACE: (Apprentice)
http://www.myspace.com/apprenticedk
MYSPACE: (Morten)
http://www.myspace.com/mortenfillipsen

【到着】
On My Way Here

◆Clay Aiken / On My Way Here
◆Jim Jidhed / JIM など