Man Here Plays Mean Piano

 温泉から帰ってきた。入った湯は「うなぎ湯」と呼ばれるもので何だかぬるぬるするものであった。1泊という短い旅程の中でそこにある温泉全てを制覇したもんだから、帰りから今もって全身を虚脱感がすっぽりと包んでいる。温泉が効いているのか。湯あたりしたのか・・。それはさておき、「湯治」というものに凄く興味が出た旅でもあった。時間があればぜひ行い、その効果を試してみたいと三十路も後半戦にかかったおやじが考えそうなことを考えながらの帰宅であった。
 さて、【本日の一枚】はSUEMITSU & THE SUEMITHの"Man Here Plays Mean Piano" A New Edition 4 Sony Musicである。クラシックの勉強を長年続けてきたAtsushi Suemitsu(もちろん日本人)がクラシックという枠を飛び越え(言葉にすると非常にチャチだが)、ロックという土壌で(これも既成概念の一つではあるが)それすらも飛び越えようとしている、通称「グラインド・ピアノ・ロック」を痛快に聴かせるアルバムである。ピアノが前面に出ていることは言うまでもないが、そこにそこはかとない(ちょっとノスタルジーを感じるような)POPさが滲み出ているのがニクイ。Vo.もちょっと素人臭いところがGOOD。影響を受けたアーティストというところでは、変に気取らず、「幼少時から見ていたTVに出ているTOP40アーティスト」と答えていたところも好きである。
 ところで、彼がRADIOに出演していたときにリクエストしていた曲があのThe Beach BoysのDisney Girls (1957)であったことは、彼のセンスの良さを窺えるよい例だと思うので紹介しておきたい。

インディーズ盤
MAN HERE PLAYS MEAN PIANO
The Beach Boys / Surf's Up
・・・DISNEY GIRLS (1957)収録。とても美しいバラード。