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 「ランナーズハイ」という現象をご存知でしょうか。マラソンなどで最初は苦しいのだが、その苦しさがやがて一種の快楽に変わり、いつまででも走りつづけることができる気がする現象のことである。脳内物質の分泌が原因らしい。仕事が理不尽なまでに忙しく、理にかなった忙しさではないように感じている今、この「ランナーズハイ」の中に身を投じたい、俺の脳内物質よ、ロックせよ!!という感じである。
  なんのことか訳がわからないが、こんなとき、「静」の状況を求めるのはごくごく当たり前なのだが、その「静」の状況が「ランナーズハイ」の状態のように突き詰められたとき、やはり脳内物質は動くのだろうか。
  
 ということで【本日の一枚】のテーマは【解脱】。同僚Td氏よりご紹介があった、元シューゲーザー系/POPバンド、Mooseの...xyzです。
 前回はEverybody's Talkin'のカヴァーということでの彼からの紹介であり、次の日にこのCDをお借りしたのだが、シューゲーザー系の特徴である、轟音ギターと耽美なメロディの競演というなごりはほぼ姿を消して、ある種単調とも言える世界が広がっている。その中に・・なんなんだ、この2曲目は!このキラキラ感!思わず「ネオアコやん!」と叫んでしまったのであった。妙な落ち着き・・とでもいいましょうか、ただの「静」ではない、悟りの境地で作成したような、そんなほのぼの感もしくは消え入り感がただよっている。Vo.の声のせいか、Smithの色もうかがえる気がする。インディーズ・レーベルを切られ(!)、紆余曲折を経て現在に至っているようであるが、その根性に拍手を送るとともに、今後の活躍を祈りたい。良いバンドを紹介してくれてありがとう!Td君。このEverybody's Talkin'、気に入りました。