Tightrope
【本日の一枚】
その2.
別のルーツの関連で発注していたものがキャンセルされた・・。二度手間だ・・。
気を取り直して。
Paul Janzのルーツ(通過点)。Paul JanzというとSoloとしての活動が有名であり、このDeliveranceまで遡る人はよっぽどの暇人か、音楽好きかということになるんでしょうねえ。(私は前者の色合いが強い)
4枚リリースしたうちの4枚目。Discographyは次の通り。
1976 To God Be The Glory
1977 Give It A Try
1978 Lasting Impressions
1979 Tightrope
(Deliverance以前の活動も合わせるともっと広がりを見せるが・・・今回は省略)
CCM畑出身の2人の兄弟とセッション・ミュージシャンとともにドイツで録音されたもの。
至るところに見受けられるハーモニーやシンセの使い方が魅力的。・・・なんて書くと想像される音も見えるのだが、実際FunkyかつJazzyな雰囲気を持つ楽曲が多く、かなりWestcoast/Funk/Aor寄りであり、アーバンな色合いが濃い。CCMとしての色合いは完全に払拭されている。オープニングの“Foolish Hearts”は結構ハードなギターから始まり、ロマンティックハードネス系が好きな人にはアピール力が強いかも?また曲によってはTHE BEE GEESやNETWORK, もしくはPAGESなんかを想起させる部分もあって結構好んでこれからも聴く気がする。SAXをフィーチュアした音作りとしては及第点。今の時代でも十分に通用しそうなクオリティは一聴の価値あり。一番のオススメはやはりA面ラストの“Leaving L.A.”でしょう。
何でもそのSAXを取り去ってギターの比重を大きくしたアメリカン・ミックス・ヴァージョンも存在するらしい(リリースはされてないとの情報だが、ラジオ用のpromo盤Singleが出回っているのは事実のよう)が、これもやはり時代を感じさせる話であり、ここいら辺が最終的にDeliveranceというバンドを終息に向かわせた一因となった気がする。また、1979年以降何らかの理由(アメリカに同名バンドが存在したため、マーケットを広げるにあたって法的な問題で揉めるのを避けたとも言われているが定かではない。)でバンド名をJanzに変えなければならなかった彼らが1981(!)年にEurovision Song ContestのためのSingleを作っていたという話は今回調べていて初めて知り得たこと。知っている人にはたいした情報ではないだろうけど。それがこちら。
現在、彼はLondonのKing's Collegeで哲学的神学を教える教授になっているよう。
Session musicianのdrummer, Dave McSparranはDavid Ravenという名でsession musicianとして現在も活動中。