Sand And Water

【本日の一枚】

BETH NIELSEN CHAPMAN / sand and water (1997)

Sand & Water

A Million years gone by

  忙しさもようやく終盤戦。一息つける先が見えてきた。
  もっと評価されていいSSWの3rd。
 
  旦那さんを癌で亡くしたあとのアルバム。その事実を抱え、先に進むその過程が反映されている気がする。

  ___#1“The Color Of Roses”におけるMichael OmartianのString Arrangementは壊れそうなくらい美しいがしっかりと芯のある強さを兼ねそろえている。#2“Beyond The Blue”はミニマルなパーカッションが印象的。歌詞における“Blue”は二重の意味を含んでいるよう。先にある光をいろんな意味合いで感じさせる曲。#3“All The Time In Blue”は典型的なナッシュビル発のカントリーロック。アップテンポなリズムが心地よい。#4タイトル曲“Sand And Water”。旦那さんを亡くした彼女自身の気持ちと彼の分身とも言える子供に向けた限りない愛情と決意が痛いほど感じられる。#5“Fair Enough”は一歩遠ざかったような〜欧州的と言った方が適当かな〜メロディが印象的なスローナンバー。#6“Seven Shades On Blue”にはMichael McDonaldがGuest Vocalとして参加。サビで絶妙なサポートをしている。彼女の強さをひしひしと感じる佳曲。#7“Happy Girl”は中盤の流れを変えるようなナンバー。独特のHarmonicaはベテランJelly Roll Johnson。#8“Thanks To Spring”はBonus Truck。「希望」をテーマにした歌詞はありがちのものであるが、それでも心を打つ。#9“No One Knows But You”はピアノベースの美しいバラード。この曲に代表されるようなイメージがどうも彼女にまとわりついている気がする。それがプラスに作用すれば問題はないのだが・・・。#10“Heads Up For The Wrecking Ball”は何とも奇妙なタイトルの楽曲。The Wrecking Ballとは解体用の鉄球のことだと思ったが・・あ〜ライナーにも出ている・・・注意を喚起する言い換えと考えていいのか。Bonnie RaittがGuest Vocalとして参加している。#11“Say Goodnight”もお得意のバラード。#12“Sleepless Night”はJ.D.SoutherとのDuet。歌詞はともかく(笑)メロディはこの季節にぴったりな楽曲かも。____という構成。

彼女の言葉でとても印象に残った言葉があったんで紹介。

“In my experience, there is no way around grief----there is only through to the other side.”
とても共感できた言葉である。

Sand And Water