Love Shine Through

【本日の一枚】

TIM HUGHES / LOVE SHINE THROUGH (2011)

Love Shines Through

On the cusp of a fresh move with worship

 新譜が出るなんて全くノーチェックだった・・。

 ふとした定期的なCCM ARTISTSのチェックで偶然知り得て即購入となったイギリスのCCM SINGER SONGWRITER : TIM HUGHESの最新作である。6作目。2009年にリリースされた前作『Happy Day』がロンドンでのライブを収録した初のライブ盤だったので、『Holding Nothing Back』に続くスタジオ盤となる。ProducerはDelirious?のLead SingerであったMartin Smithが担当。

彼が存在していなかったら私のCCMとの関わりもなかった。
 さて、そんな彼の最新作であるが、「安心印」がしっかりとついている。一聴して彼だと分かるキャッチーで力強いメロディライン、湧き上がるような高揚感はそのままにより深みを増したヴォーカリゼーションは説得力に富んでいる。そして最も注目したいのは彼の楽曲をさらに高きに上げているアレンジの妙である。

 例えば#4“Saviour's Song”を見てみよう。普通にレコーディングされていれば何のことはない普通の良い感じのアクースティックのworship songであり、メロディは安心印のTim Hughesなのだが、そこに少しのストリングとパワフルな女性ヴォーカルが加わることで紛れもない名曲に変化している。
また、オープニングの“Counting on Your Name”における始まりのインスト部分なんかも、これから聴くことになるアルバムへのドアのような感覚を持たせてくれ、リスナーの高揚感を高める効果を上げている。

 ProducerのMartin Smithの影響もないとは言えない。#10“Wake Up”なんかにはDelirious?のSoundが息づいている。彼自身、インタビューの中で「ずっと続いてきている形式の中だけに留まっているつもりはない。新しくて新鮮な波が必要なんだ。」と言っているように、このアルバムにも「決して変わらないもの」と「新しくて新鮮なもの」の共存が成されているのだ。

その他、どの楽曲もシングル・カットに耐えうるクオリティを持ち合わせている。サビがLeelandっぽい(というかこれがTim印なんだけども)#2“God Is Coming”、up-tempoのシンプルな#3“Never Stop Singing”からは暗闇を照らしてくれるChristを待ちわびる気持ちと彼が私たちのために一生懸命向かっている姿が感じられる。また中盤のハイライトと言ってもいいかもの#5“All Glory”はthe Jesus House Gospel Choir をフィーチャーしたアウトロがとてつもなくかっこいい。British RockとGospel Choirが交じり合った瞬間が堪能できる。後半からは心地よいGloove感が堪らない#7“Jesus Saves”や風変わりなイントロからすぐに普通のmid-tempoに戻るタイトルトラック#8を。特に#8の後半部におけるSt. Pepper的なブラスとの絡みはマスタリングがAbbey Road Studioで行われたことへの彼なりのオマージュだったり・・?。

彼がデビューしてもう10年以上経っているが、その間に彼の楽曲は世界中でスタンダードなworship songとしての位置づけを得ている。このアルバムに収録されている楽曲がさらにその仲間入りをするのは間違いなく、新たにworship serviceのスタンダードナンバーが増えることになるだろう。

Official Web Site: http://www.timhughesmusic.com/
Myspace: http://www.myspace.com/timhughesmusic

Counting On Your Name


Here I Am To Worship