Let The Ball Roll

忘年会でのプロのマジシャンによるテーブル・マジックにはびっくり。さっぱりタネが分かりませんでした。

【本日の一枚】

Chris Smith / Let The Ball Roll (2009)


Favorite on Wave 94.7

いやいや・・・まいりました、これは。

英国生まれで現在はカナダ在住のSSWの4作目。元Regatta(懐かしいですね)。お母さんはスウェーデン人、お父さんは英国人とのこと。彼のこの家族構成やその家族とともに東南アジア、極東(日本のことだろうか?)、ヨーロッパなどを周った経歴なども彼の音楽のバックグラウンドを形成するのに一役買っているようです。

まずは#1“Go To My Head”でノックアウト。軽やかなサンバ(?)のリズムが心地良い「理想的な」幕開けです。この時点でもうこのアルバムの位置づけがほぼ決まったんですが、その後も怒涛の良質音楽ラッシュ!これには参りました。

夜のドライブに最適なミディアムテンポの#2“Sendin’ My Love To You”の絶妙なグルーヴ感、ほのぼのかつ叙情感たっぷりなメロディが好印象な#3“It Can Happen To You”、個人的にはMichael Ruffっぽいシティ・ソウルさを感じ取った#7“Tomorrow’s Child”、これまたドライブに連れていきたい軽快なスムース・ジャズ路線の#8“Wastin’ My Time”、細部までよく練られた感の強いアーバン・スムースな#9“Back To The Garden”、「あんたよく分かってるねえ」的な展開が嬉しい#10“Keep Lookin’ For Love”、そして最後にこんなに繊細なメロディを持つ小粋でスタンダードな曲をよくもまあ持ってきたね的な#11“Let The Ball Roll”なんかは、その曲順にさえセンスの良さが窺えます。

前作とはまた違うベクトルでの落ち着いた雰囲気作りには、より一層の好感が持てますし、優しさを滲ませるChrisの声質も、楽曲の良さをさらに引き立てるのに一役買っている気がします。一聴すると爽やか/清々しさで心地良いんだけど、その裏では実に綿密な所がいろいろと・・・というところも、何度も繰り返し聴く度に魅力的に感じます。

Jazz、R&B、Pop、Bossaなどを効果的に取り入れ昇華させた彼の音楽は、まさに洗練されたACの王道と言っても過言ではない気がします。そうそう、Chrisさん2009年のCanadian Smooth Jazz Awardにノミネートされたようです。

購入元のCruisin’ Musicさんもおっしゃってましたが、私的にもこのアルバムは2009年ベスト3に入る勢いを感じるアルバムでした。現在も活発にライブ活動をしているらしいのでぜひ機会を作って現地に乗り込んでみたいですね。ごちそうさまでした!

◆Web Site: http://www.chrissmith.ca/
Myspace: http://www.myspace.com/wwwsonicbidscomchrissmith1
◆Cruisin' Music (購入元): http://hwm7.gyao.ne.jp/cruisinmusic/

Medley includes: Go To My Head, Never Gonna Be The Same and James Taylor's How Sweet It Is.