Song Of Solomon

【本日の一枚】

Ben Tankard / Song Of Solomon (2001)

Song of Solomon

PIANO PROPHET

怪我のためにNBAの選手を諦め、第二のキャリアとして選んだのが、音楽の世界。1990年のデビュー以来、キーボードをベースにしたSmooth Jazzテイストなゴスペル・ソングを数多く手がけてきた彼の「愛とロマンス」がテーマの2001年発表のアルバム。このアルバムもその例に漏れず、ゆったりとした時の流れを刻むようなピアノがとても印象的な#1タイトル・トラック“Song Of Solomon”からスタートします。隙間の多いメロディは我々に内省・瞑想・沈思の時間を持たせてくれます。Stevie Wonderの#2“Ribbon In The Sky”はアメリカの結婚式でよく聴かれるナンバーの一つですが、ここではBenなりの解釈がとても効果的になされています。一曲目からの繋がりはまさにパーフェクトではないでしょうか?

アルバムには2曲のヴォーカル入りの曲が収録されています。一つはジャジーな#4“Smile 4 Me(My Love)”で、もう一つはやはりジャジーな#8“Special One”です。後者は神へのLove Songという内容であり、単にカップルのためのロマンスのみを扱ったアルバムではないことを表しています。

インスト曲が多いことやSmooth Jazzのテイストが強いため、どうしても雰囲気物(BGM的な)としてとらえ易い曲が並んでいますが、そこに見え隠れするテーマを深く考えながら聴くと、このアルバムの違った側面が見えてはきませんか?

テーマが「愛とロマンス」ということで如何様な解釈もできそうですが、何でもあり的な日本的なクリスマスの解釈の中にも考え方一つで「愛」や「感謝」そして「信仰」が感じられます。それと比較するのはどうかな?とも思うのですが、クリスマス・イブという日にこそじっくりと聴きたくなる一品の一つですね。

〜Song Of Solomon〜


◆HP: http://bentankard.org
MYSPACE: http://www.myspace.com/pianoprophet