Summertime Love Song
【本日の一枚】
この夏のヘヴィーロテーション。
タワレコ限定独占販売という触れ込みでついにリリースされた79年リリースの名盤。
清涼感溢れるウエストコーストサウンドはまさにパラダイス!
押し付けがましくない(悪く言うと地味な)Vo.もバックの楽器との一体感を感じられ気持ちが良い。
また、これまた名盤を制作した東北新幹線の鳴海寛と山川恵津子が揃って参加していることは絶対に見逃せないポイント。片岡義男の「サーフ・シティ・ロマンス」を音楽で表現するというコンセプトにも敏感に反応する40代、50代の方も多いのでは?
以下各曲について。
#1「夏の日の恋」・・・オープニングでガッツポーズが出る。原曲はパーシー・フェイス・オーケストラ。
#2「波」・・・原曲はアントニオ・カルロス・ジョビン。日本語訳が絶妙でまさに「夏」を感じさせてくれる。
#3「サーフィン・サマー」・・・原曲はナタリー・コール。ソフトラテンな曲調はまさに時代を感じさせる。クラブシーンではお馴染みの曲ということであるが、ここいらをチョイスするセンスが凄い。
#4「ハーバー・ライツ」・・・ボズ・スキャッグスの名曲。原曲にある有り余るほどのメロウ感が日本語をかませる事で幾分減少し、その分、他の曲とのバランスという点で評価できる。
#5「白い波」・・・オリジナルは67年のユキとヒデ。和製ボッサでもこれだけの秀曲があることは忘れてはならない。
#6「ジャマイカ・ムーン」・・ご存知ニック・デカロ。作曲はビショップということでまさに的を得た選曲。解説で金澤さんも指摘しているようにGr.がDavid T. Walkerばりの頑張りを見せている。
#7「ひとりぼっちの夏」・・・書き下ろし。口笛を意識したであろうシンセが逆に新鮮。ソフトロック調のシティ・ポップ。こんな曲を聴いちゃうと本当に昔は良かったなあ〜なんて言葉が出てしまう。
#8「サマータイム・ラブ・ソング」・・・クレスト・フォー・シンガーズが原曲。よく見つけるもんだ。同じ年のポプコン(なつかし〜)には佐野元春やTHE MODS、長渕 剛なんかも出てるんだね。
#9「限りなき夏」・・・オリジナル・バラード。まさにアルバムの終わり、夏の日の一日の終わりにピッタリ。
とまあ、よくも集めたものだと言わんばかりの曲名。これだけカヴァーが乱立しているのに全然混ぜ感がないのも凄いし、その中にオリジナルがすっきりと収まっているのも凄い。
最近の状況としてはこんなシティ・ポップ周辺が妙に騒がしいので、しばらくは目が離せない状況ではないかと。
これはまさにオススメ!ビショップやデカロ好きにはもちろんのこと、夏をベタに感じたい人にはうってつけな一枚。ぜひぜひ!