The Grand Hotel
【本日の一枚】
ファーストがTHE BEACH BOYSファンを唸らせた6人組バンドのセカンド。
今回はThe Beach BoysやBrian Wilsonのエンジニアで、伝説のアルバム「SMiLE」の共 同プロデューサーの1人、Mark LinneがMixingを担当。
プロローグからなだれ込む“Run Run Run”でJimmy Webbファンというか5th Dimensionファンなんかは確実にノックアウトされる。
ジャケットからして「これいいよ〜買って!」ってくらいまんまなデザインだし、リング跡も見事なくらいマニア心をくすぐるし。今回は60sソフトロック全般にターゲットを広げたかのような大判振る舞い。
リリース時期を『Smile Sessions』と時期を合わせたのか絶妙なタイミングであることはぜひメンバーに確認したいところ。
甘いハーモニーとそれを受けるに値する素晴らしいメロディセンスは徹底して作り込まれた感と「好きもの」独特のマニアック感が混在している。しかしながら、時代を超えて繰り返される、もしくは新たに構成された結果としての音としてはまさに「今の音」と呼ばずにはいれない。
・・・・と音をかけながら書いているんだが、曲が変わるたびにニヤニヤせずにはいられない。まさにツボを押さえまくった展開。いや〜いやらしいなあ。まあ欲を言うと、これで彼らにしかないだろうエッセンスとか節回しとか何かかしらがあると・・・・贅沢か。
バカラック好き、やJimmy Webb命なんて人にはもはや勧める必要もないだろう(すでに購入しているだろうから)から、初めてこの手の音にどっぷりと漬かる準備盤として最適な気がする。