How The Mighty Fall

【本日の一枚】

MARK OWEN / How The Mighty Fall (2004)

How The Mighty Fall

We Could Rule

TAKE THATのイケメンの彼のSolo3作目。
タイトルがいいですねえ。「偉大なる者の転落」とはなんともironyたっぷりな、そして複数の意味を多分に含んでいるだろう興味をそそるネーミング。
ジャケの写真も同様。これはTightrope Dancerを意味しているのかな?自らを扱き下ろし最後にはしっかりと遥か高みまで登りつめる。

1本筋がビシッと通ったアルバムってのも素晴らしいと思うが、色々なものが整理なく詰め込まれてそれが交じっていない混沌とした状態も、アルバム作成までの歴史を振り返れば「初心に帰り出来ることから」というとり方も出来る良い例か。
良い音、良いメロディ、良い歌詞とそこに詰め込まれた内容は深い。
#1“They do”はこんな歌詞からスタートする。
♪〜
Love yourself if you want
Cry a bit, laugh a lot
Throw a stone, take a plane
Start again
〜♪
自分を見つめ直し、一からの出直しを素直に吐露しているようにも感じられる、ちょっぴりピュアな歌詞がとても好印象。
また、#9“Stand”ではコステロなんかを想起させるようなメランコリックなメロディにとても力強い歌詞があくまでもふんわりと載せられています。(歌詞は省略しますね)

アーティスティックすぎるという声もあるこのアルバム、私は彼が本当の意味でミュージシャンとしての自分に向き合い、本当の意味でSSWになった記念碑的なアルバムと捉えたい。